社会人として身につけておきたい常識
新社会人として新しい生活をスタートさせる人にとっては、これから覚えることは山積みです。
学生時代にはアルバイトやインターンシップといった経験はあるものの、基本的に毎日の生活でつきあいがあるのは同世代の学生か学校の講師・教授といった立場が異なる人たちだけです。
また学生であるという立場は例え20歳を過ぎた成人であっても何か社会的な責任を持つものではなく、どちらかといえば「お客さん」という立場になることの方が多いものです。
しかし新社会人としてデビューをし、何らかの業務に携わることになったときには今度は会社の一員としてクライアントや取引先に対してそれにふさわしい態度をとっていかなくてはいけません。
これまでは「お客さん」気分で企業製品や接客に対して意見をする立場であった自分が、今度は逆にお客さんとなる人たち全般に対し適切な応対をしていかないといけないということです。
社会人となってからは会社の同僚、上司、経営者といった同じ組織・団体に属するだけでもかなり広い年代の人と接することにもなるため、そうした世代間の違いもきちんと意識していく必要があります。
教えてもらうのを待つだけではダメ
かつて終身雇用など一つの会社に一生勤める人が大多数だった頃には、新入社員は先輩や上司たちからそうした社会人として必要な常識やマナーを時間を掛けて教えてもらうことができました。
ですが今や数年単位で仕事を移ることも当たり前になっており、自分のキャリアは自分でつくらなくてはいけないという意識もすっかり浸透しています。
今の時代においては「教えてもらっていないので知りませんでした」は通用せず、適切な対応や行動ができないということは自分自身の責任というふうに見られます。
新人研修にかなり力を入れている大企業も中にはありますが、仮にそうした研修を受けたとしてもそれだけで社会人としてのマナーを全て見に付けることはできません。
社会人としてのふるまいはさまざまなケースを経験していくことで少しずつ培っていくことができるものでもあるため、少なくとも新社会人となってからの3年くらいまでは謙虚な気持ちで先輩たちの行動を学ぶという姿勢を持っておくことが大事になります。
最初のうちは失敗をすることも当然あるでしょうから、そうしたときにもあまり深刻に悩まず「若いんだからしょうがない」が多少なりとも通用する時期だけと割り切り同じ失敗を繰り返さないようにしていくのが肝心と言えます。
マナーがしっかりしていることで信頼感UP
社会人のマナーを身につけることが自己責任と言われるようになった時代とはいえ、実際のところ歳相応のふるまいをきちんと身につけている人というのは案外少ないものです。
頭ではわかっているけれどもなかなか実践に移せないという人もいるのかもしれません。
逆に言えば社会人らしい行動を事前にきちんと学習し、行動として実践できるようになっておくだけで社会的な信用度はぐっと増すというふうにも言えます。
就職活動などにも言えることですが、マナーで最も大事なのは「その場さえ取り繕えればいい」という考えではいけないということです。
例え実際に誰かと会って会話や食事をするときには一見きちんとした行動をしているような人であっても、お店や会社を出た途端に気がゆるんだ粗雑な態度をしているようであってはちょっとしたきっかけですぐにメッキは剥がれてしまいます。
社会人としてのマナーを身につけるということは、処世術であるとともに自分自身の気持ちを磨いていくということでもあります。
10年後~20年後に若者から尊敬される大人になるためにも、普段からの立ち居振る舞いには自律の心を持っていくようにしたいですね。
このサイトではこれから社会人になる人や社会人3年めくらいまでの人を対象にした、最低限知っておきたいマナーやエチケット、できておくと便利なちょっとした気遣いについて項目別に説明をしていきます。